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泊川本流・屋久島沢登り記録
泊川入渓地点
 一昨日は、沢登りガイドとして初仕事日のはずだったが、大雨で中止。昨日は友人Fさんと荒川下部に行く予定だったがやはり、夜半からの雨のため中止。今朝も再度Fさんと荒川下部を狙って、朝5時過ぎ安房で登山口行きのシャトルバスを待っているところで、土砂降りの雨が降ってきた。泣く泣く荒川は中止。
 しかし、先々週は休日なしで勤務110時間超という殺人的激務!そして、梅雨のせいでもう1ヶ月半以上沢に行けていない!これで今日も家でゴロゴロしていたら、ますます鬱憤が溜まってしまう。そこで急遽、多少の雨でも安全に行ける泊川本流(今回3回目。ブログには初登場)に転進することにした。泊川は花崗岩ではなくて一部ヌルヌル岩なので、一旦自宅に戻り、アメリカから届いたばかりで今日デビューさせるはずだった靴(キャニオニア2)を、いつもの沢足袋に履き替えて再出発。
 県道の泊川橋たもとに車をとめ、脇道を3分ほど歩き、斜面を少し下ると、もうそこは泊川。アプローチのこの手軽さが屋久島ならでは。入渓は6:40。入渓地点の渓相は写真の通り、水量も少なく、ショボいブタ沢にしか見えないのだが、それはとんでもない勘違いなのである・・・

 入渓してすぐに左から地獄谷が合流してくる。この地獄谷も本流同様、小粒ながらピリリと面白い沢。
泊川F1泊川F1登り
 間もなく、F1、3m。水流がいつも以上に強く、見た目以上に難しい。Ⅲ級。
泊川F2
 続く、F2、8mは、水が涸れるようなことでもない限り、まず直登は無理。左岸を巻く。
泊川F3泊川F4
 F3、二条4mは、水流さえ少なければ、真ん中やや左寄りをⅣ級のクライムで登れそうな気がした。(と言うか、4年前に初めてここに来た時は登った記憶がある。)今日は水流が強く左腕が持ち上がらなくて断念。左岸を巻き、そのままゴルジュの上をトラバースする。F3を直登しても次のゴルジュ内のF4(右写真)はどうにも登れなさそうで、そうなるとゴルジュを巻くためにはF3も下り返しになるので、結果的に登れなくて良かった。(4年前はF4も登ったはずなのだが、Oさんのブログによると、どうもこの4年間で右岸岩壁の崩壊が起こって難しくなったらしい。)
泊川F5泊川F5の3段目
 F5は、確か2-2-5mの連瀑。まあ、なんとなく登れた気がする。
泊川F6泊川F6登り
 F6も、2-4mの連瀑。2段目が難しくⅣ級+。要ザイル確保。いつもここは、初級者にはアブミを出したりするほどの難しいところだが、今日は水量が多いせいでさらに厳しい。A0(エイリアン)になるかと思われたが思い切り左上方にあった、登るにはここを掴むしかないというホールドを探し当て、何とかフリーで突破。初級者のFさんにはエイリアンを掴んでもらい、かつ上からザイルで引っ張り上げる。
泊川F7
 F7、4mは左岸の苔むした岩を登る。
泊川小滝群泊川淵
 F7で、難しい滝はいったん終了。小滝や淵や川原歩きがしばらく続く。左岸のすぐ上に林道が平行して走っているので、短時間で済ませたい場合は、ここで切り上げるのも良い。ここまで所要2時間弱である。
泊川F8
 林道終点を過ぎてしばらくは、帰りに滑り台をしたくなるような小さなナメ滝が続き、やがて二俣。水量の多い右俣を選ぶが、しょっぱなのF8は、流芯の中の倒木を使って登る。
泊川F9泊川F10
 F9(左)を越えて出て来るF10(右)はさすがに登れず、右岸巻き。
泊川大ゴルジュ入り口泊川大ゴルジュ
 そして、左からの小さな枝沢をやり過ごすと、いよいよ最大の核心、大ゴルジュ地帯に突入。両岸は高さ15mの切り立った岩壁、幅は3mほどの、陰鬱極まりない暗黒の廊下。
泊川F11泊川F11上から
 最大の難所F11、10m。写真がうまく撮れてなくて残念。右側の流れの中を直上する。途中キャメロットで2箇所は中間支点を取れる。最後はドドーッと水が噴き出してくる岩の隙間(幅70cm位の三角形)の真ん中を、目をつぶってとにかく体を突っ込み、全身でずり上がる。ずり上がる途中でザックがはさまりどうにも行けなくなったので、全身が水流の中でザックを外し、片手で引っ掛けながら何とか登り切る。以前一度行ったことがあり、最後の隙間を通ることを体の感覚で覚えていたから突っ込んだけれど、今日の圧倒的な水量で初見だったら、登るのを最初からあきらめただろう。Ⅲ級+。
泊川F12上から
 すぐ先のF12、8m、下からの写真を撮り忘れてしまったが、F11よりはやや簡単でⅢ級。もちろんこちらも要ザイル。
泊川F13連瀑帯泊川F13連瀑帯上部
 ゴルジュ両岸の壁が低くなってきた後も、Ⅲ級-~Ⅲ級位のさほど難しくない小滝が続く。
泊川F14二俣泊川F14上部
 やがて、右から滝がかかる二俣。水量の多い左俣を選ぶ。こちらも斜滝になっているが、苔むした岩が滑りやすく、見た目以上に悪いので右岸をブッシュをつかみながら登る。滝の上部でさらに二俣に別れている(右)ので、途中で流れを横断し、水量の多い右俣を登っていく。
泊川F15泊川源頭近く
 段々沢の傾斜がきつくなってきて、F15を越えると、徐々に水量が減り、源頭の雰囲気になってくる。
泊川源頭近く2泊川源頭の風景
 最後は、こんな細い滝を右から巻いて越え、ついにCo520mの水涸れ地点。右写真は泊川本流の「源頭の風景」。11:40着。所要5時間。
 下りは、源頭部でアップザイレン1回。その後流れを15分ほど下り、適当な所で、右岸の藪の中に入る。これは、あの大ゴルジュ地帯の中を下るのは危険すぎるため。結構な急斜面を、滑りやすいトラバース。いやらしい。1時間近く汗だくで頑張ると、2回目の枝沢にぶつかる。ここを慎重に下り、最後はやはりアップザイレンで川面に降り立つと、そこはドンピシャで大ゴルジュ入り口地点だった。
泊川F10とびこみ泊川泳ぎ
泊川滑り台1泊川滑り台2
 午後は晴れてきて、と言っても、北面の深い谷なのでほとんど日は射さないのだが、かなり暑くなってきた。藪漕ぎで火照った体を冷やすべく、跳びこみ、泳ぎ、滑り台と思い切り水に親しむ。
 13:50、林道終点着。林道を下って(一部崩壊箇所があり、初心者連れの場合要注意)、14:30車に戻った。
 Fさん、本格的な沢登りは恐らく3回目だと思うのだが、ボディワークで独自にコアマッスルを鍛えているだけあって、何の問題も無く最後までピタッと着いて来た。クライミングが全く危なげなかったので、僕自身も必要と思った場所以外、確保もほとんどしなかった。
 これは、沢屋として今後大いに楽しみな逸材である。


 泊川本流は難易度3級。(今日は水量が多く、3級上。)滝を直登でガンガン攻めたければ、カム、ハーケン、バイルは必携。アブミもあると使える。こんな小さな沢は、地元のごくごく限られた沢屋しか知らないのだが、隠れたお勧めの沢。屋久島の他の沢が増水していて行けない時でもまずここなら行ける点でも、重宝している。特に下半分(林道まで)だけならば、往復3時間ほどの手軽さでシャワークライミングをたっぷり楽しめるので、半日時間空いたけどどこかピリッとした沢に行きたいなあなんて時にも便利。初級者でも平均以上の体力・腕力があれば、下半分は何とかなる。なお、今回沢の中で記録をつけていなかったので、Fナンバーや高さに関してはかなりいい加減です。あしからずご了承ください。

Comment

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お久しぶりです。

久々の沢,羨ましいです。
泊川もなかなかのものですね。
滝の写真とゴルジュ,そして滑り滝が素晴らしいです。

私の方はヤマメ釣り以外での沢はご無沙汰で,
鬱憤溜まりまくりです。どうして休みの日に限って雨になるのでしょうか?
どっかのコールセンターにでも連絡したい気分です。
インヤン | URL | 2010/07/12/Mon 00:47 [EDIT]
こんにちは。
こちらは、インヤンさんの毎週のヤマメ釣行こそ羨ましいなあと思って見ていましたよ。

それにしても、今年の雨は異常ですね。屋久島では休みの日だけでなく、毎日降り続いてますよ。来週辺り、本格的に梅雨が明けることを願いましょう。
屋久島遡行人 | URL | 2010/07/12/Mon 08:29 [EDIT]
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| | 2010/07/15/Thu 13:30 [EDIT]
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| | 2010/07/16/Fri 14:20 [EDIT]

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