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白谷川下部・屋久島沢登り記録
白谷川突破口
 7月19日、3日連続で沢に行ってきた。行ったのは、白谷川下部(宮之浦川合流部~羽神の滝枝沢出合)。今年5月にインヤンさん達と行った所の下流部にあたる。今回の同行は、8年前屋久島に来てから職を転々とし、最近は縄文杉ガイドをやっている友人のGさん(初級者)と、職場の同僚Kさん(初心者、女性)。

白谷川1白谷川2白谷川3
 まず下山時用に、羽神の滝を目指す時に使う林道終点に車を1台デポし、縄文水工場に向かう。そこに車をとめて歩き始めると、宮之浦川と白谷川合流部はすぐそこである。(1枚目は宮之浦川。)
 9:40入渓。2、3枚目の如く最初はひたすら川原歩き。ほとんど花崗岩で、サイズ的にそれほど巨岩はないので、ペースよく進める。10:10、県道にかかる橋を通過。
白谷川4白谷川5白谷川6
 11時、最初の核心到着(1枚目)。今日は水流が強くて、右の階段状の滝(4m)に泳ぎ着けない。で、真ん中の大岩を泳いで回り込むと、左手には岩の隙間に3mの直瀑がかかる(2枚目)。一見登れなさそうだが、わずかなスタンスにアクアステルスの靴底を乗せ、膝サポーター・すね当ての摩擦も最大限に生かし、両手を突っ張りながらトライしてみると、なんとか突破できた。Ⅳ級。後続はアブミで引っ張り上げる。
白谷川7白谷川8白谷川モザイク白谷川9
 12:40、第2の核心到着。8mの滝。どう見ても歯が立たなそう。早くもGさんは巻き道を探そうとしている。巻きは左右とも容易。僕自身、内心直登は98%無理だろうなと思いつつも、「必ず活路はある」と信じて探すと、本当にありました。2枚目の写真の光景を見つけた時の嬉しさ!(後で行く人にも見つける楽しさを残しておくために、あえてどこにあるかは書きません。)初級者の二人に対して、薄暗い洞窟の中でまさに「泥縄」で8の字結びを教える(3枚目)。その後、僕がキャメロットで中間支点をとりながら、3mⅣ級、得意のチムニー登りで抜ける。
 滝の落ち口に抜けた後、まずは2ヶ所のキャメロットできっちりセルフビレイをとる。そして後続は、セットしたアブミをつかんでもらい、かつ上からもザイルで引っ張り上げる。なんとか全員突破。
 突破した後も、滝の落ち口の強い流れを横断するのが危なそうだったので、ザイル確保を続けたまま対岸に渡ってもらう(4枚目)。
 うーん、こんな所、初心者連れなら普通登らずに巻くわな。しかし、実はKさんは女性ながら長年器械体操をやっていたとかで、物凄く身のこなしが軽く、これまでの滝全てGさんの半分以下の時間でヒョイヒョイ登ってきてしまったのだ。だから、見ていてもほとんど不安を感じなかった。
 やがて、土砂降りの雨が降ってきて水面がみるみる上昇してきた。これはヤバいな、逃げようかなと思った直後に、雨がやんで晴れ間が出てきたり、今日はいかにも屋久島らしい天気である。
白谷川10白谷川11白谷川12
 14時、最後の核心到着。30m斜滝。ここだけは3年前にもHさんと登った記憶がある。
 ここは、最初の取り付き(2枚目写真真ん中やや下)がとにかく難しい。3年前は、シンクロナイズドスイミングよろしく、立ち泳ぎからジャンプして手を伸ばした先のリスに、アブミをつないだキャメロットを一瞬でセットした。だが、今回は水量が多くて自分の体(もちろんライフジャケット着用)が前回より10~20cm高い位置に浮いていたので、飛び上がらなくてもキャメロットをセットできた。1個目のアブミにつかまりながら、さらにその上に2個目のアブミをセットする。後は、力いっぱいアブミを登るだけ。A1、Ⅳ級。前回はそのまま一番上まで一気に抜けたが、今回は後続が初心者で、声が通らないほど離れてしまうと不安なので、最初の4mを上がったところで一回区切って、確保役になる。(3枚目。それにしても、この靴(キャニオニア2)、ごっつくてマジンガーZって感じ。)
白谷川13白谷川14白谷川15白谷川16
 全員取り付きを登ったところで、後の二人にセルフビレイを取ってもらったまま(1枚目)、僕はさらに上を目指す。2枚目の写真の如く、斜度的には30~40度で大したことがないのだが、ヌルヌルの苔が生えていてかなり滑る。右手のリスに適宜キャメロットで中間支点を取りつつ、一ヶ所A0も交えて登る。Ⅲ級上。上まで行ったら大木でセルフビレイを取り、後続に上がってきてもらう(4枚目)。キャメロットとエイリアン合計8個、全て使い果たす。この高価な遊び道具(1個約1万円)を、所有して満足してるだけじゃなく、こうやって実戦でフルに使いこなす機会があると、何だか嬉しい。
白谷川17白谷川18白谷川19白谷川20
 その直後の幅広の滝15m(1、2枚目)はどう見ても無理。下手に滝壺に近づこうとして押し流されると危なそうだったので、近寄ることもせず、左岸を巻く。
 巻き終わって滝の落ち口に立つと、そこは気持ちの良い岩盤(3枚目)。ここで最後の飯休憩。
 歩行再開してすぐ、16時、羽神の滝のある枝沢着(4枚目)。5月に来た時の写真と見比べてみると、今日は水量が多く、水面が15cmほど高いのがわかる。
 当初行く予定だった、枝沢上流にある羽神の滝は、時間が遅かったのでカット。川の左岸に並行して走る登山道をさっさと下山。16時半、林道終点着。帰りに楠川温泉で汗を流し、夜は自宅のベランダに皆を呼んで焼肉反省会をした。


 白谷川下部は、僕らが行った3ヶ所の核心を全て巻けば、難易度2級下。(水量が比較的多い沢で、渡渉に多少は気を使うところがあったので2級下としたが、水量が少ない時期ならば、1級上としてもいいかもしれない。)しかし、やっぱり核心を行かないと、ただの河原歩きになってしまって、面白くはない。核心を全て行くとしたら、4級。その場合、アブミ2個、キャメロットとエイリアンフルセット、そしてライフジャケットが必要。

 さあ、これで白谷川で残っているのは、上部の飛流落としの滝だけになったぞ!!今年中になんとか片付けよう。

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はじめまして
はじめまして
神奈川から毎週沢登りにでかけています、げんといいます
今月28日から屋久島にいくことになり、こちらのブログをよく拝見させてもらっています
本当に屋久島の沢がお好きなんだなと、とても伝わる文章と写真ですね

とりあえず淀川中俣、いってみたいと思います
そこから縦走して、大川下降って難しいでしょうか?
突然お邪魔しての質問ですみません…
とにかく屋久島、楽しみです!
げん | URL | 2010/07/21/Wed 21:33 [EDIT]
こんにちは
おー、神奈川にまで愛読者がいましたか!ありがとうございます。
僕も沢登りデビューは丹沢でしたよ!
屋久島以外の沢登り愛好家の方ともお知り合いになれるのは、僕にとっても嬉しい限りです。

ご質問の件ですが・・・
淀川登山口→淀川中俣→宮之浦岳→永田岳→大川→花山歩道入口なら、毎週沢登りをされているほどの経験者なら、単独でも十分可能だと思います。健脚なら、鹿ノ沢小屋泊まりの一泊二日で行けると思います。荒川上部や大川下部も行きたいのであれば、それぞれプラス5時間はかかるので、二泊以上になりますが、難易度はさほど変わりません。
装備は念のためにサブザイル30mもあれば十分でないでしょうか。
あと、屋久島で単独縦走の場合は、往復の車の手配が大変です。

またいろいろわからないことあれば、メールを下さい。
一度島でお会いできればいいですね。
今後ともよろしくお願いします。
屋久島遡行人 | URL | 2010/07/21/Wed 22:02 [EDIT]
よかった!なんとかなりそうですね
せっかくなので、ヤクスギランド~大川の滝(海)までいくつもりです
大川の滝の20mザイルでの連続懸垂下降が核心?かなと
のんびり、3泊前後で考えてます

そちらで沢談義ができたら嬉しいですね
もしお会いできたら、よろしくお願いします!
げん | URL | 2010/07/22/Thu 05:59 [EDIT]
えーと、
 それは、かなりの長期山行ですね。完遂したら、屋久島の沢の核心部の一つを、たっぷり堪能できることと思います。
 一点、大川の滝を懸垂下降で下られるのであれば、20mザイルでは短すぎるように思います。落差88mですから、どんなにうまくやっても9ピッチになってしまいますが、そんなに確保ポイントはありません。50mザイルがあった方が良いように思います。
 もちろん、左岸の藪の中を降りるのであれば、慎重にコースを取れば、懸垂下降は一回もせずにいけます。
屋久島遡行人 | URL | 2010/07/22/Thu 08:54 [EDIT]
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| | 2010/07/23/Fri 17:53 [EDIT]
「第2の核心」が、林道終点から降りた普通の溯行開始地点のF1にあたるようです。この抜け穴は知らなかったなあ。水流右のスラブをA0で登りました。

猿渡谷は前記F1の下流に左岸から入ってくる谷です。羽神滝の谷は「羽神瀑布」という言い方がありますけど、沢名はないようですね。
mossforester3 | URL | 2010/08/14/Sat 18:07 [EDIT]
いつもいつも、貴重な情報有難うございます。そうだったんですね。
早速訂正しておきました。
mossさんですら、知らない核心部の登り方を発見して、ちょっと得意な遡行人でした・・・v-221
屋久島遡行人 | URL | 2010/08/14/Sat 19:33 [EDIT]

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