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一湊川上部・屋久島沢登り記録
一湊上0
 朽ちゆくものの美。

 沢の上流部に転がっていた車。バンだったのかトラックだったのか不明なまでに、原型をとどめていない。
 しかし、このフロントグリルは、いすゞのエルフ、僕が子供の頃走っているのをよく見かけた奴だ。ということは、この車がここに転がり落ちたのは恐らく30数年前のことだろう。わずか30数年でここまで朽ち果てた姿に変わり、まさに土に還ろうとしている。(これを運転していた人は一体どうなったのだろう。)
 今、人類はわが世の春を謳歌していて、「地球に優しく」なんて尊大なことをのたまっている。でも、人類が活動した痕跡なんて、いずれはこの車の如く、宇宙的時間から見ればほんのわずかの歳月で、この星から消え去るのだろう。その消えていく過程の一瞬をこの写真の如く切り取ってみれば、そこに「廃墟美」といった無常の美を感じなくもない。でも、そんなものを感じている、この僕の意識という存在も、宇宙の無限の広がりに比べれば、現れた瞬間に消えていく泡粒に過ぎぬ。
 そう、きっと全ては泡沫(うたかた)の夢なのだ。

 今日9月10日、前回の続きで、一湊川上部に行って来た。当初、沢を詰めて一湊岳に突き上げようと思っていたが、どうもそちらは枝沢のようなので、まずは本流に行ってみる事にした。同行は、縄文杉ガイド(年間百数十日の仕事の98%が縄文杉往復!)のKさん、Hさん。Hさんは、クライミングジムにも行っているらしいが、沢は今回初体験で、僕とも初顔合わせ。
 9:25、前回出渓した白川山入り口の橋から入渓。天気は曇りだが、蒸し暑く、時々沢の水に胸まで浸かりながら進むのが丁度いい感じ。

一湊上1一湊上2一湊上3一湊上4
 今回沢デビューとは思えない、Hさんの軽やかな身のこなしに、Kさんともどもビックリ。あんたは猿かい!?

一湊上5一湊上6一湊上7一湊上8
 入渓して1時間ほどは、滝、函、ナメが一つもないひたすら単調な沢歩きが続き、かつ堰堤も多い。前回下流部に続き、今ひとつ興が乗らない。
 だが、その後は写真の如くだんだん、鬱蒼と苔むしてきて、いい感じになってくる。いかにも屋久島北面の沢らしい苔の付き方。
 その後のいくつかの分岐は、ひたすら水量の多い方を選び、前述のバン(右写真の真ん中右よりに写っているが、ほとんど自然と同化していて気付きにくい)と遭遇して間もなくの13:20、林道に到着。地図上でCo732のポコに突き上げるのが本流とするならば、Co625で林道に出会うはずだったのに、高度計表示Co560で林道に当たってしまった。地図上の林道の位置が間違っているのかと思ったが、今考えるに、一本東側の沢に入ったようだ。水量的には今回詰めた沢が本流であることに間違いはないので、それはそれでいいのだが。問題は、当初林道出合を今日のゴールと考えていたのに、いざ着いてみるとここはまだまだ水量がたっぷりあり、とても源頭とは言えない事。ここで遡行終了にしてしまっては、源頭まで詰めたことにならず、我がブログタイトルがすたるではないか。
 そこでKさん、Hさんにお願いして、もうしばらく上まで行ってみることにした。

一湊上9一湊上10一湊上11一湊上12
 すると、いきなり左写真のようなナメ滝。その上も次から次と、今日初めて、ワクワクしながら直登できる小滝が続く。これは、林道の上に行ってみて正解だった。

一湊上13
 13:55、Co775(上写真)で、かなり水量も少なくなり、これ以上行っても大して面白くないと判断されたので、ここを源頭ということにして遡上終了。本当は一瞬吉田岳まで詰め上がってしまおうかとも思ったが、時間的に厳しそうなのと、登山計画書に書いてこなかったコースなので、あきらめて引き返す。
 14:45、林道に戻り着く。そのまま整備された林道を下って、16:05、白川山入り口着。


 一湊川上部の難易度は、林道までなら1級上。その上も行くなら2級。最初は何の特徴もなくつまらない沢だったが、後半の苔むした感じは悪くなかった。登攀具は不要。林道上を行くなら、帰りにアップザイレンする可能性も考えて20~30mのサブザイルが欲しい。


Comment

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屋久島のコケは一級品ですよね
やはり屋久島のコケは素晴らしいですね。「苔むす」という言葉がピッタリです。
安房川に次いで9月に癒しの日帰り沢に何本か屋久島に入る予定だったのですが
諸事情で中止になり残念、来年のお楽しみです。

CAN2履いて転倒との事。大事なくて良かったです。
今年、ワタシの周りの沢仲間は故障者だらけで困ったものです。
何の因果かこれまた肩の術後リハビリ中の友人に由布川のアシストを頼まれて入渓しました。
http://alpinesaikou.web.fc2.com/kiroku/2010/09yufugawa/repo.html
みこやしき、めがね滝の突破、楽しみにしてますよ。応援(声援です)に駆けつけます。

それよりも、宮之浦や瀬切、そして癒しの美しい沢のレポが楽しみですケド、無理なさらずに。
Pooh | URL | 2010/09/12/Sun 14:59 [EDIT]
こんにちは。
ご心配ありがとうございます。
昨日も沢登りに行き、Ⅳ級+、20mの滝をリードできました。ほぼ、8割方復活した感じです。

記録、読まさせていただきました!
由布川、知れば知るほど、凄いところですねえ。
よほど強力な人に引っ張ってもらわないと、泳ぎの下手な僕は、そもそも核心までたどり着けないかも・・・です。
しかも、最後を読んでびっくり。メンバーの一人は女性じゃないですか!

今週、来週と3連休取れますが、由布川はもう水が冷たくて無理ですかね。ならば、もうちょっと力をつけて、来年トライすることにします。

屋久島遡行人 | URL | 2010/09/13/Mon 08:21 [EDIT]
>Ⅳ級+、20mの滝をリード
ほぼ全快のようで,安心しました。リハで登攀とは・・・さすがは遡行人さんです。

さて,由布川の件ですが,先週の9/5,6の最渇水日を境に徐々に増水傾向にあります。水温もGWの白谷川近くまで下がっていますので,また,来年を考えています。ご希望に添えず,申し訳ありません。
インヤン | URL | 2010/09/13/Mon 10:14 [EDIT]

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