スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
土壁研修 in 佐賀 その2
佐賀0
 6月17日(大工・左官屋さんは16日)から18日にかけて、佐賀県の肥前鹿島と武雄に土壁作りの研修に行ってきた。
 コーディネートして下さったのは、佐賀で草葺屋根の古民家を再生して後世に残そうと頑張ってらっしゃる、建築家の鈴山さん。そして、技術指導は、土壁の新たな可能性を日々探求し、若い世代に伝え残そうと奮闘してらっしゃる左官屋の田崎さん。
 生徒は、屋久島の左官屋谷山さんに大工棟梁久保田さん、そしてお豆で僕。

17日。
 僕だけ半日遅れで、始発の九州新幹線で8時半に佐賀入り。
佐賀01
 技術指導は、半日ずつ二回に分けて、巨大倉庫の一角で行われた。ここには、解体された古民家の材がゴロゴロ保管されていた。
佐賀1佐賀2佐賀3佐賀4
 まずは、小舞竹掻き。
 事前に既に、鈴山さんが貫を入れた木枠を準備して下さっていた。これに、大まかな骨組みとなる間渡竹を縦横に組み、ここから小舞竹(えつり)を藁縄で組み(掻き)始める。表と裏に一人ずつ立って、縄をバトンタッチしながら結わいていくと効率がよいが、慣れてくると、一人でもそれなりのペースで進められる。素人でもさほど問題なくできる単純作業。でも、1枚仕上げるのに1時間くらいかかった。我が家の場合、これが約150枚。それだけの壁面を飽きずに最後まで続けられるかが心配。(ちなみに3枚目は僕でなくて谷山さん。)
佐賀5佐賀6佐賀7
 次は、いよいよ、荒壁土塗り。
 土も田崎さんが準備して下さっていた。土に混じる藁の文様が美しい。
 最初に見本として田崎さんが、鏝を使って塗って行く。僕も五右衛門風呂作りの時に、モルタルでタイルを積む時に鏝を使いはしたが、完全な自己流だった。プロの左官屋さんに、鏝の持ち方や土の載せ方から、生まれて初めての指導を受ける。鏝の裏面に土を載せるというそれだけのことが、実に難しい。ピチピチ自分の服に撥ね飛ばして惨憺たる状況。そして、壁に塗り始めると、今度は、ボッタボッタと土が床に落ちていく。鏝は上に動かしていくのが基本で、僕の場合下に動かしたから土が剥がれ落ちるらしい。
 屋久島の左官屋さん(谷山さん)は土壁塗りは初めてということだったが、さすがプロ。全く問題なく塗って行く。
佐賀8佐賀9佐賀10
 裏面から見ると、こんな感じで、結構派手に土をはみ出させている。
 貫の所は貫の厚さの分、塗り土が薄くなるので、補強のために長目の藁を塗り合わせる。
 仕上がりは、こんな感じ。僕も3分の1位は塗ったか。

佐賀12佐賀11佐賀13
 その後、泥コン工場に行って、土作りの現場を見学する。
 土壁用の土を作って販売する専門の業者があるなんて、土壁作りの家が多い地方ならではである。ちなみに、荒壁土の原料は、砂質粘土と稲藁と水だけ。中塗り土は砂質粘土と砂と藁すさと水。
 貯泥槽の中からは、プツプツと発酵した泡が出ていて、特有の臭気が漂う。土の表面には、土そっくりの色に擬態したカエルや虫が沢山いて、いかにも天然素材、って感じ。
 梅雨が明け次第、我が家もこんな貯泥槽を作って、土作りを始めないと間に合わないぞ、と屋久島3人衆でやる気になる。


18日。
 今日は中塗りの練習。
 ちなみに土壁というのは、種類の異なる土を荒壁、中塗り、仕上げと、表面・裏面共に3層に塗り重ね、強度を高めていく。その厚さは7~9cm。現在一般住宅でも時々見かける、珪藻土や漆喰の壁というのは石膏ボードの上に2~3㎜ほどの薄さの仕上げをしただけの物がほとんど。見た目は一緒でも、中の土の厚さがまるで違うのだ。
 本来なら、表面に荒壁を一回塗り、一ヵ月半かけて乾かした後に裏面の荒壁を塗り、さらに一ヵ月半かけてから中塗りとなるのだが、今回はもちろんそんな乾かす時間はない。二日続きの雨のため、塗った土が水気を吸って昨日以上にベチョベチョになっている気がする。さすが吸湿性がすごいということか。
佐賀14佐賀15佐賀16
 あらかじめこうなることを予想して、壁面片側に練習用のベニヤ板を張っていてくれた。そこに中塗り土を塗っていく。
 まずは、小さな鏝で端のラインを塗って行く。左官屋さんが塗るのを見てると簡単そうだが、実際に自分でやってみるとこれが非常に難しい。1回塗るのに5回は失敗して、土を床に落とす。鏝など使わずに指でそのまま塗りつけた方がよほど速くできそうだったが、そうもいかない。さらに、壁面に塗るのも、相手がツルツルの木の板なだけに摩擦がなく、塗ったそばからボトボトと土が落ちていく。(ちなみに2枚目で華麗な鏝さばきを見せているのは、やっぱり僕でなくて谷山さん。)
 ほとんどプロの手を借りながら、昨日以上に時間がかかってようやく完成。
 おー、塗り壁だー。(下端が思いっきり汚くなってるのは、僕が土をこぼしまくったせいね・・・)

 今回、生まれて初めて土壁作りを体験。
 本で読んだり、ネットで予習してある程度は理解していたが、やはり、実際に見て、体験して、学ぶところは非常に大きかった。3人でイメージを共有することで、自分たちで土壁を作っていけそうだ、という自信が湧いてきた。やるぞー!

                                         (つづく)
 

Comment

管理人にのみ表示する


Track Back
TB*URL

Copyright © 源頭の風景を求めて・・・. all rights reserved.
Design by Pixel映画山脈

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。