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川原1号沢・屋久島沢下り記録
そそり立つ岩壁
 前回記事の続きで、8月14日の川原1号沢下降の記録。

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 11:20、特に懸垂下降を要することもなく、川原1号沢の川床、標高555mの地点に降り立つ。
 ご覧の通り、斜度40~50度の花崗岩の岩盤が延々と続く。甲斐駒ケ岳の黄蓮谷右俣上部に非常に良く似た渓相。一歩足を滑らせればスーッと止まらずに落ちていきそうな場所が次々と現れる。こういう谷は、遡上よりも下降が難しい。緊張感を切らすことが許されない。
 やがて下流に海が見えてきた(3枚目)。
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 小滝に大滝、とにかく連続して、息つぎをする暇がない。あまりの滝の多さに、インヤンさんは遡行図をつけるのに大忙し(3枚目)。
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 途中で気づいたのが、インヤンさんの慎重な降り方。例えば、1.5mの高さの岩から降りる時。僕なら、尻をつけて、前向きで両手を踏ん張りながら、滑り台のようにじわじわと尻を滑らして行き、最後はドスンと飛び降りる(1枚目)。この降り方だと、時々下の岩が浮石だったりして着地に失敗すると、足首を痛めたりもする。しかしインヤンさんは、ほぼ必ず後ろ向きになり、細かい手がかり足がかりを探しながら一歩一歩慎重にクライムダウンの要領で降りる(2枚目)。多少時間はかかるが、見ていて全く危なげがない。さすが、単独の沢登りを中心にやってきた人である。絶対に事故を起こさないぞ、という気構えが感じられる。それに引き換え、僕のテクニックがあまりに稚拙、無謀ということが、まざまざと見せ付けられた気がする。本当に勉強になった。感謝。
 水流の中をどんどん下っていくと、12:30、標高400mの二俣着(3枚目)。ここには、テントを張るのにも最高な、真っ平らの巨岩が二つある。水平な巨岩に座ってようやく人心地がつき、一服入れる。
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 二俣以降少しは傾斜が緩くなったとはいうものの、それでもどうです、1、3枚目写真の高度感!
 これだけ斜度がある沢でありながら、滝の半分は水線伝いに降りる、もしくは滝壺にダイブすることが可能。あと3割は流れの横の岩盤をクライムダウン。残りの2割だけは巻くのだが、それすら、岩盤のすぐ脇のブッシュを掴みながら行くので、流れが見えなくなるほど遠ざかることは決してない。結局大げさな高巻きや、懸垂下降のためにザイルを出すことは一回もしなかった。
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 高度計の表示が県道の高さである135mに近づいてくると、こんなに楽しい沢がもうすぐ終わってしまうのか、と名残惜しい気分にすらなってくる。最後まで、飽きさせることなく滝は続いて、13:40、川原1号橋に無事到着。わずか2時間ちょっとしかかかっていないのに、半日位は沢にいたような疲労感と充実感を心身ともに覚えた。
 二人で生還の握手をしながら、ルートを間違えたおかげで、川原1号沢という思いがけない秀渓を下れた今日の幸運を喜ぶ。
 温泉は「ゆのこの湯」に寄って帰った。


 川原1号沢は、登り方にもよるが、可能な限り水線伝いに滝を楽しみたいというのであれば、難易度4級下。(もう少し長さがあれば、黄蓮谷右俣と同じく4級として良いだろう。)美しさと登り応えのある楽しさとを兼ね備え、屋久島でも間違いなく5本の指に入る秀渓だと思った。初級者連れで入ると、下から上までほぼずっとザイルを出しっ放しという事態になりかねないので、やはり、中~上級者のみのパーティで臨みたい。滝の直登にこだわりたければ、ハーケンやカムといった登攀具を十分に持って行きたい。シリアスなクライミングをいやと言うほど堪能できること、間違いない。ただし登攀具なしでも、攻めのレベルは多少落ちる(随所で脇に逃げなくてはならない)が、それなりのクライミングを楽しむことは十分可能だろう。靴について言えば、ほぼ全て花崗岩なので、フェルトよりもアクアステルスのソールの方が有利だろう。(今回僕は、秀山荘のフェルト靴でも行けたが。)

 僕自身、行った直後に「もう一度行きたい!」と思う沢は10回に1回位なのだが、ここはそれだった。次回はきちんと、海から源頭、さらには国割岳まで詰めて、川原2号沢を下るという計画で行きたい。

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| | 2011/08/18/Thu 07:16 [EDIT]
渓相が変わった?
こんちは。中間部あたり、崩壊したのかも。10年くらい前に土石流があって、渓相が大きく変わったことがありました。いい谷になったなあ!(?)
YNAC小原 | URL | 2011/10/06/Thu 17:49 [EDIT]
そうなんですかあ!
さすが小原さん、屋久島の沢を知り尽くしてらっしゃいますねえ。
崩壊、と聞くと、ガレガレ、ゴーロ帯みたいなのを想像しますが、ここは、そんな感じでは全然なかったですよ。
僕が行った屋久島の沢の中でも、ベスト3に入る渓相の良さではないか、と思いました。
屋久島遡行人 | URL | 2011/10/06/Thu 19:31 [EDIT]

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