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下地窓作り・その2
下地12
 いよいよ、床の間の下地窓の竹組み、そして荒壁塗り。この家最後の竹小舞掻き、荒壁塗りである。
 
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 和風建築を半世紀近く手掛けてきた義母の手になる、下地窓の設計図。ところどころ、わざと竹を2本や3本、組にしている。こんなアイデアは、いろんな下地窓を見てきたプロでないと、絶対出てこない。この図面を基に、これまでの小舞掻きで得た経験を思い出しながら、細心の注意を払って取り掛かる。なお今回は、少し格調高い下地窓にするため、この家の壁で唯一割竹を用いず、贅沢に全て丸竹を使った。
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 1月9日。まずは、竹の位置決め。間渡し竹のみならず、小舞竹まで、図面通り、かつ均等な配列になるように計算して、印をつける。複数の竹が組になった所は、間渡し竹だから、そこには穴を開けないといけない。
 穴開けも、今までは全てφ15mmのドリルビットで行っていたが、今回はいちいち竹の太さに合わせて、10.5mmや12mmのドリルビッドに交換した。もちろん、穴の中で竹が動かないように少しでも隙間を小さくするためである。
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 まずは、縦、横ともに間渡し竹を通す。
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 次いで縦の小舞竹を、色合いを見ながら、同じような色がつながるように並べる。あとは、曲がり具合も相性のいいもの同士をくっつける。そして、縦の竹を上下二か所の貫に釘で固定するのだが、丸竹は割竹と違ってつるつる滑ってしまい、インパクトドライバーで下穴を開けるのが一苦労だった。
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 竹小舞1面位、半日で余裕で終わると思っていたが、そんなこんなで大幅に時間を食い、今日はこれで時間切れ。次回へ持ち越し。


 1月13日、残りの小舞掻きを2時間ほどで仕上げる。
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 今回は、いつもの螺旋編みではなく、見た目重視で千鳥編みにした。そして、棕櫚縄は、そのままでは荷物の紐っぽいので、柿渋に漬けて、燻し竹の色に合わせてみた。
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 なかなかいい感じになってきたぞ。と自己満足していたが、今週視察に来ている義母に言わせると、使った竹が太過ぎるらしい。確かにネットで見かける下地窓の竹は、本当に華奢なものが多い。おまけに縄も、棕櫚縄をギチギチに編んでいるなんてのはまずなくて、藤蔓をほんのお飾り程度に絡めてあるだけだ。しかし、こうした窓は恐らく、下地窓キットみたいな既製品をはめ込んで作っただけの「なんちゃって下地窓」で、本当に土壁の下地として機能している竹小舞ではないだろう。(ひどいのになると、プラスチック製の下地窓が売られていたりする。)一方、我が家の下地窓は、あえて土壁の構造体をお客さんに見せるという目的もあるのだから、僕はこの頑丈な竹組みこそ「本物らしさ」を出していて良かったし、むしろこっちの方が美しいと思う。

 さて、次はいよいよ土塗りである。「家で一番大事な壁だから、プロに任せるべきだ」という周囲の猛反対を押し切って、荒壁だけは僕が塗るということで、我を通す。(さすがに大直しや中塗り仕上げは左官屋さんにお願いするつもり。)
 もしこれで失敗したら、「それ言わんこっちゃない、ざまを見ろ」と皆に笑われて終わりだ。絶対に失敗せず、きれいに窓の形を残して塗り上げる方法を数日来ずっと考えていた。素人がフリーハンドで仕上げるのは逆立ちしたって無理。とにかく型枠を上手く作ることだ。
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 で、2時間以上かけて作った型枠がこれ。
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 竹に合わせて、溝加工までしていることに注目。余計な土が窓枠からこぼれ落ちないように、隙間をなるべく小さくするための工夫。当初は、この型枠を材木で作っていたが、溝加工にかなり手間取っていたところ、横で見ていた妻が一言、「断熱材の発泡スチロールでやればいいのに。」
 ん??
 試しに、余っていた「スタイロフォーム」をナイフでカットしてみたところ、もの凄く楽に短時間で加工できた。2か月ほど前からようやく家造りにやる気を見せ始めた妻は、最近時々ベリー・グッド・アイデアを出してくれる。サンキュー。
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 発泡スチロールの型枠では、土を塗った時に、重みで潰れる恐れがあったので、念のために、しっかり固定された間渡し竹の所から、補強材をかませた。これはなんだか小学校低学年の工作のような素人っぽい加工だが、多分実用性は十分だと思う。
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 いよいよ、荒壁土を練る。今回の家づくりでは荒壁土を練るのもこれが最後。
 そして、土こぼし対策として、マスキングテープをバシバシ張りまくる。これで、いくらこぼしても平気、平気。思い切って塗り始める。細い所は左官屋さんに小さな鏝をお借りして塗った。
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 塗り上がりはこんな感じ。
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 ライトの明かりの見え方が美しい。
 え?窓の位置が随分下過ぎるんじゃないかって?僕も最初そう思いました。
 そのことを、先週義母に電話で問い合わせてみたら、下地窓を通して入ってくる、南側からの日差しが床の間の床面を満遍なく照らすように、照射角度や家の屋根の高さを計算して設計したとの返事。ただの飾りじゃなくて、明かり取りとしても機能するように、しっかり考え尽くしていたという次第。実際、今日ここまでできあがってみて、義母の言っていた意味がよく分かった。
 恐れ入りました。本当にこの人に設計をお願いして良かったと思いましたよ。

 数日後に返し塗りをします。両面乾いたところで、型枠を外す予定。

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