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天井・柱・床塗り・その1
塗り1
 1月28日から、家の中の材の塗装に入った。
 写真は、冬山のテントの中でコーヒーを淹れている所、ではなくて、屋根裏部屋で試し塗りをすべく、0.1g単位の細かさで塗料の調合を行っている所。
 
 このブログだけ読んでいると、まるで僕がほとんど家を建てているように感じるかもしれない。が、現実は全然そんなことはなくて、90%以上は大工さん、左官屋さんを始めとする職人さんたちの手によるものである。
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 1月14日頃には、左官屋さんによって、外壁の、大直し土が収縮して反り返ってしまった部分の補修作業があった。これで土と柱の間にあった隙間がなくなり、強度と断熱性の面が改善された。
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 1月には、大工さんの頑張りで天井板と床板が全面について、大分家らしい感じになってきた。これに伴い、室内は土足禁止になった。
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 和室の天井は、駆け込み天井で、半分が木曽の小林へぎ板店さん作の網代(あじろ)だ。網代と言うのはへぎ板を組んで作った、写真のようなもの。「駆け込み天井」も「網代」も「へぎ板」も今まで全く知らなかった僕だが、今回、設計の義母に教えてもらった。このへぎ板と言うのが、厚紙並みにに薄い板なのだが、なんと、道具もほとんど使わずに、両手で木を割いて作られるというから、びっくりだ。日本でも今や絶滅寸前の伝統技術。名人、小林鶴三さんが実際にへぎ板を作っている動画はこちら

 さてさて、話を塗りに戻す。
 我が家の内装のイメージは、「和モダン」。
 リビングなど家の中心は、漆喰を使い、白黒のコントラストがはっきりした再生古民家調で、凛と決めたい。他方、和室や寝室の畳の間は、くつろげる空間にするために、壁は中塗り仕上げ、コントラストを弱めた暖色系で柔らかくまとめたい。
 古民家と言えば、長年囲炉裏の煙で燻された色合い。こげ茶色でも黒色でもないあの色は、古色と言うらしい。「古色蒼然」の古色である。伐ったばかりの新しい材に古色を出すにはどうしたらよいのか。ネットで見つけた満月アンティークさんの記事を参考に、柿渋(かきしぶ)、弁柄(べんがら)、荏油(えあぶら)で塗ることに。全て古来から日本で使われてきた純天然素材で、入手したのも京都の老舗、山中油店さんから。
 問題はその配合比。事前に10数パターンの配合比で端材に塗ってみたりして、大体の目安はついた。が、やはりある程度広い面積に塗らないとイメージできないこともある。かと言って、いきなりリビングに塗って失敗するのは絶対に避けたい。そこで、一年に一回出入りするかどうかの、屋根裏の物置に試し塗りをしてみた。
 まずは柿渋100ml、水100ml、黒弁柄10g、茶弁柄0.5gを混ぜて、二回塗り。(0.1g単位で計量できる、こちらの激安スケールが大活躍。)途中で配合比を微妙に変えて塗り分けたりしていたら、この屋根裏部屋を塗るだけで朝から夕方まで丸一日かかってしまった。夕方帰りがけの棟梁に「このペンキ屋さんは、部屋に引きこもったきり、全然出て来ないねえ。」と笑われてしまった。
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 二回塗ってみたらこんな感じ。まだ完全には乾燥していないので仕上げの荏油は塗っていない。ペンキとは違って、どんなに濃い色に塗ってもきちんと木目模様が残るところが、弁柄+柿渋塗装の魅力だ。左は白熱電球の光で。右はカメラのストロボの光で。光の種類によって、まるで見え方が違うから、配合比の判断が難しい。でも、この決定だけは、人任せにできないからなあ。もうひと頑張りしよう、っと。
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 職人さんたちも家族も皆帰った後、夜、一人で2階の物置も塗装。今度は、弁柄の量を前回の7割に減らしてみた。beforeとafter。ただし、これは時間がなくて、一回塗りのみでいったん終了。一回塗りだとやはり、色が薄くて、塗りむらも目立つ。
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 僕が屋根裏部屋に引きこもっていた昼間に、本職のペンキ屋、森下さん親子が、ものすごい勢いで天井の塗りを片付けていった。この息子さん、本職は屋久島高校1年生なのに、すでに一人前のペンキ職人の動きをしている。凄い。
 天井は、暗くならないように、弁柄は混ぜず、二倍希釈の柿渋二回塗りに荏油仕上げのみ。我が家の材木はほぼ全て島内産なのだが、天井の板だけは鹿児島の杉材だったため、色が白過ぎて合板ぽい感じなのがいやだった。塗装後は大分飴色になり、木目が目立って良い感じに。

 その後、弁柄入り柿渋を二回塗った材に荏油を塗ったところ、荏油が予想以上に茶色い仕上がりにしてしまうことが発覚。これなら、茶弁柄は入れない方が良さそう。
 最終的に我が家の塗装は、柿渋1.8L+水1.8L+黒弁柄200gを二回塗り(乾燥後にウエスで拭き取り)、翌日荏油で仕上げる(これもはけ塗り後にウエスで拭き取り)ということに決定。これを決めるのに、延べまる二日はかかったなあ・・・。

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| | 2012/02/11/Sat 20:49 [EDIT]
天井かっこいいですね!!すっかりyoutubeに見いってしまいました。ブログを拝見する度、ものすごい記事があって毎度どきどきします。溯行人さんのお家は芸術ですね。炉台の三和土、セメント使わずに頑張ってくださいよぉ。Y(>_<、)Y (^ ^♪
oo34 | URL | 2012/02/11/Sat 22:00 [EDIT]
あの動画に見入ってしまうとは、貴方も相当なマニアですねえ!(爆笑)

実は昨日、版築ロケットストーブの方に問い合わせてみたのですが、やっぱり版築はとがったものでこすったりすると、どうしてもボロボロするということでした。と言う訳で、ハードに使うであろう薪ストーブの炉台には、少しセメントを混ぜないと無理かなあと、ほぼ結論を出しましたよ。(涙)
屋久島遡行人 | URL | 2012/02/11/Sat 22:20 [EDIT]

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