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天井・柱・床塗り・その2
リビング昼リビング夜

 リビングと書斎に森の窓さんに作ってもらった木製サッシが取り付けられた。写真はリビングの昼と夜。少しずつではあるが、着実に家らしくなってきている。
 
1_20130210225734.jpg2_20130210225735.jpg
 と同時に、柱と天井塗りがボチボチ進んでいる。「自分で塗りますから」と後回しにしてもらった書斎と書庫を除いて、二階部分は終了した。
 御覧の通り、古色の柱に、漆喰を塗っていないむき出しの荒壁だと、再生古民家というよりは、昔福島市民家園で見た本当の古民家って感じ。
 いや、でも正直に書くと、真に年月を重ねて燻された古い家の感じは出ていない。どんなに色を似せたところで、やっぱり材木が新しいのである。どこかで同じような建物に泊まったことがあったなあ、と考えていて思い出した。黒川温泉である。あそこも確かほとんどが、移築再生古民家ではない「新しく作られた古民家」(矛盾を内包する表現ですな)だったはず。
 それに加えて我が家の場合、特に柱と天井の塗り分け部分に、どんなに養生を頑張っても、はみ出しや塗り残しが微妙に出てしまっている。ある所でもせいぜい1ミリ幅もないのだが、しかしこれが、決定的に後塗りの嘘くささを醸し出している。「美は細部に宿る」と思っている僕にとっては、かなり屈辱的。本来、棟上げ前に全ての材木の塗装を済ませておけばこんなことにならなかったのだが、あの当時は、土壁の土作りで精一杯で、材木の着色まで頭が回らなかった。完全に僕のミス、残念だが仕方がない。(最初から気付いていれば、土台の材木にも、白蟻対策として柿渋を塗っておくことができた。)
 それでも、ペンキ屋の森下さんは色合わせに、養生にと本当に丁寧な仕事をしてくれている。僕では絶対にここまで綺麗な仕上がりになっていないはず。感謝、感謝。そして森下さんも、柿渋、弁柄、荏油の3点セットでの仕事は今回が初めてということだったが、「この木目が生きる風合いは、普通のペンキでは絶対に出せないです。」「深みのある色ですねえ。」と、自らの塗りにうっとりしている。よくよく聞くと、森下さんが生まれ育ったのが、何と土壁の古民家(鹿児島本土)だったらしく、どうやらノスタルジーに浸ってしまったようだ。
 以上結論として、嘘くささは拭えない物の、僕はやはり生地色のままでいるよりも、古色に塗って良かったと思っている。昼間は多少薄暗くて陰気な感じがするのだが、夜、白熱電球の下で見るこの壁と土の色は最高に心が安らぐから。黒川温泉の宿でくつろいでる感じと言えばわかってもらえるだろうか。日本人の家の原風景。当初、内装のほとんどを真っ白な漆喰仕上げにする予定であったが、この黄土色の中塗り仕上げのスペースをもっと広げようと思い始めている。

3_20130210225739.jpg4_20130210225735.jpg
 足場の隙間を通して、上方から漏れてくる光に照らし出された、荒壁のテクスチャー。この景色も昼間は見ることができない。日がとっぷりと暮れてから初めて姿を現す。夜一人でボーっと眺めていると、いつまでも飽きることがない。
 ちなみに、明るい光を横から当ててしまうと、ただひび割れが目立つだけの壁である。凹凸の陰影を浮かび上がらせるためには、光を真上から壁面に当てないといけない。家の中の数か所をそういう照明にすべく、今照明計画を練り直している。谷崎潤一郎ではないが、『陰影礼賛』で行きたいものだ。

Comment

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久しぶりです。
流石に相変わらずのこだわりぶり。すごいです。だいぶん家らしくなってきましたね。僕も遅ればせながら最近ティック・ナット・ハンさんにはまっています。て言うか、ずいぶん教えられましたよ。ヴィパッサナ瞑想の一技法としてのマインドフルネス(サティ)ですか、あれは非常に有効な技法ですね。いつも使わせてもらっています。また、色々教えて下さい。ところで、伊藤さんはFace Bookはやっていないんですね。今日、武藤さんから友達リクエストが来たので、伊藤さんを思い出して久しぶりにブログをのぞいてみました。では、また。
岡本拓也 | URL | 2012/02/29/Wed 12:44 [EDIT]
こんにちは
 お久しぶりです。いくら僕がこだわっているとはいえ、基本がオーソドックスなスタイルなので、岡本さんの家みたく、建築雑誌に載るようなことはないと思われますよ。
 ティック・ナット・ハンは、獄中の豊田亨君に教えられて、『あなたに平和が訪れる禅的生活のすすめ』を読み、僕も感銘を受けました。地橋先生のヴィパッサナと同じ考え方だと思います。ただ僕の場合、頭ではその有用性がわかるのですが、実践がまるでできていません。御覧の通り、家作りにおいても、「我執」丸出しで突っ走っているだけです。
 Facebookは一応登録だけしていますが、ほとんど見てません。日本中の同好の士にメッセージを発信しつつ、匿名性もある程度保つという、今の一般公開ブログというスタイルが、一番気に入っています。だから、私の固有名詞は載せないでくださいよ!(笑)

屋久島遡行人 | URL | 2012/02/29/Wed 16:33 [EDIT]
了解しました。ハンさんのYouTube動画見た事ありますか?すっごく良いですよ。もしまだ見ていないのなら、ぜひお勧めです。本当に使える技法です、これは。日常生活、日常臨床において。キリスト教もこういう技法は多分あると思うんだけど、カトリックの修道院内にだけとどめられているのかなと思いますね。仏教は最強の心理学・哲学だと最近は感じています。
岡本拓也 | URL | 2012/03/12/Mon 20:14 [EDIT]
YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=gznyiTtEvgQ&feature=watch_response_rev
 ↑これですね。
 確かにすごく良いですね!日本語字幕がありがたい。
 仏教は、学校で「世界三大宗教」なんて教えられるから誤解されてるけど、実は宗教と言うよりも、哲学であり、心理学であると僕も思ってました。敬虔なクリスチャンの岡本さんにまでそう言われて、我が意を得たりです。
 しかし、さすが岡本さん、僕とはやっぱり魂のレベルが違いますねえ!
屋久島遡行人 | URL | 2012/03/12/Mon 23:00 [EDIT]

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