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中塗り・漆喰仕上げ・その2
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『高野家の 侘びし揉みすさ 幾星霜』
『春うらら 中塗りの壁 金鏝の 押さえ仕上げに 決まりし佳き日』
                                 遡行人
 
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 我が家の家作り。御覧の通り、室内の漆喰仕上げ部分の壁がほぼ塗り終わりつつある。

 そんな中、6月2~3日、「民家の学校」の講座で、山梨県塩山まで行ってきた。
 古民家集落探訪、再生古民家見学、茅葺き体験、宿での親睦会など、盛り沢山の内容だったが、もっとも興味深かったのが、雨宮棟梁の所での体験。
 雨宮さんは、日本古来の手道具・手作業にこだわって、持続可能な家づくりを目指していらっしゃる大工さん。
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 日本の伝統工法と言えば、飛鳥時代、法隆寺や薬師寺の伽藍建築がすぐに思い浮かぶ。が、雨宮さんの過去への遡り方はもっと凄い。何と、縄文時代!「磨製石器」を使って高床式住居を建てようというのだ。
 歴史の教科書には必ず載っているから、石器なんて誰もが知っている。太古の昔のようにやれば、石器で家を建てることが可能だろうことも間違いない。しかし、では実際にやってみようなどと、普通考えつくだろうか?
 そして、実際にやってみればすぐにわかるが、石の斧はどんなに磨かれていようと、鉄の斧と比べて遥かに効率が悪い。ましてや現代の鋸、さらにはチェーンソーや電動工具と比べれれば、作業性は数百分の一に落ちる。が、それでもとにかく、やってみれば家は建つのだ!
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 もちろん、磨製石器を使った家の建て方なんて、技術伝承されてきた訳がない。だから、実際のところは雨宮さんも試行錯誤を繰り返しながらの実験だったよう。ここまで来ると、仕事というより、趣味、いや一生を賭したライフワークだなあ・・・。夢を現実化する男。格好良いぞ雨宮棟梁!!
 僕も試しに石斧で木をはつらせてもらったが、石の尖った刃先が木に食い込む感触が、何だか手に心地よかった。「身の丈に合った暮らし、それが結局一番気持ちいいのかな」、そんな思いが頭をよぎった。


 で、話を我が家の壁塗りに戻す。ここからは、身の丈を越えた家を作ろうとしている、大脳優位のこだわり「自我男(じがお)」の記録。
 漆喰仕上げの壁がほぼ出来上がり、残るは、和室と玄関、玄関脇洗面所の中塗り仕上げの壁になった。この仕上げの技法をどうするかに関して、我が家では活発な議論、というよりも険悪なバトルが繰り広げられていた。選択肢は二つ。
 ①金鏝押さえ仕上げ
 平らでのっぺりした仕上がりで面白さに欠けるが、砂がポロポロこぼれにくい。後で汚れた時も上塗りしやすい。
 ②木鏝引き摺り仕上げ
 表面に凹凸の文様ができ表情豊かだが、触るとポロポロと傷つきやすい。後で上塗りしようと思ったら、一度壁を削らないと無理。
 土壁のテクスチュアにこだわる僕としては②を多用したかった。だって、①は立体感に乏しく、ぱっと見が「土壁風壁紙」に見えなくもないのだもの。だが、左官屋さん、設計士、妻全て、②は最低限の空間にとどめ、①中心で行こうとしていた。多勢に無勢、敗色濃厚な中、何らかのヒントを得られれば、という思いもあって、今回山梨まで出かけたのだが・・・
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 民家の学校の講座が始まる直前に、塩山駅前にある、甘草屋敷(旧高野家住宅)という古民家を訪ねた。そこの馬屋の壁が、見事な(金鏝?)押さえ仕上げ。大量に入った揉みすさが、時の流れを経て浮かび上がり、まるで蛍の乱舞のよう。これなら、押さえ仕上げでありながら、土壁らしいテクスチュアが十分に表現できる。一発で気に入った。
 早速屋久島の左官屋さんに電話し、玄関と和室は揉みすさ増量の金鏝押さえ仕上げ、洗面所の小スペースのみ木鏝引き摺り仕上げにしてもらうようにお願いした。そして、詠んだ句と歌が、冒頭の物。お粗末。


 以上、大変長い前置きでしたが、6月7日、ついに塗られ始めた1階玄関周辺の中塗り仕上げ。
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 これが、①金鏝押さえ仕上げ。追加の揉みすさは今までの3倍量、ちょっと多すぎたか?、と思ったが、乾燥してくると、右写真のようにちょうどいい感じの仕上がりになった。
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 そしてこれが、②木鏝引き摺り仕上げ。
 どちらも、イメージしていた通りに塗って頂き、大満足の出来。有難うございます!

Comment

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内壁が白壁になっており,時の経過を感じぜずにはいられません。
大して役に立ちませんでしたが,少しでも作業させてもらった身としては,
他人事とは思えなくなっています。完成が待ち遠しいです。

所で今夏ですが,どうしても岩手の葛根田川に行きたくなりました。
山形の八久和川以来,福島の中津川がダメで足が遠ざかっていたので,想いが溢れてきました。

島には8~10月の連休がある時に数回行く予定です。今後は訪島ペースを上げて,一本一本やっていきます。

よろしくお願いします。


インヤン | URL | 2012/06/10/Sun 13:04 [EDIT]
家の方、遅れに遅れています。完成は7月になりそう。

夏の屋久島はO川ですかね?
葛根田川、僕も興味ありますが、今年の夏は来客多数で、ちょっと島を出られそうにありません。申し訳ありません。
屋久島遡行人 | URL | 2012/06/11/Mon 15:37 [EDIT]

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