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鯛之川下部・屋久島沢登り記録
トローキの滝
 昨日9月7日、一人で、鯛之川下部に行ってきた。今回の予定は、海から入り、トローキの滝、龍神の滝を登り、千尋の滝手前まで。天気は晴れ時々曇り。
 
 事前にネット上のトローキの滝の写真をよく観察した結果、この滝の攻略ポイントは右岸(海から滝に向かって左側)にあり、と判断した。そこで、滝の展望台がある屋久島ボタニカルパーク(左岸側)から海に入り、河口を対岸に泳いで渡ってから登る計画を立てた。ところが、出発日朝になって、その計画を知った妻が、「河口で川を渡るのは、水流で沖に流されてしまうから止めた方がいい。」と猛反対。確かに一理あるなあと思い直し、右岸から海に入り、海岸線伝いに河口に行くように計画変更した。そっちの方が、ボタニカルパークの入園料を払わなくて済むし・・・。
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 9:00、農道の道端に車を止めて、いざ、右岸を下り始めると、何だか結構なガレ場(1枚目)であった。そこから海に入水。
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 深くて全然足が着かない。岩肌に手がかりもない。それでもライフジャケットを着ていたので、何とかなるさと泳いで行ったが、途中で頭から波をかぶり、海水を飲む羽目に。そこで、ザックを外して、持参のフィンを取り出し、両足に付けた。これ以後は楽に泳げたが、結局30分かかって200mも泳がされた。ふと、河口近くの対岸(2枚目)を見ると、降りて行きやすそうな海岸が。しかも川幅25mほどで、水流も大して無い。こんなことなら、最初の計画通り行けば楽勝だったなあと思ったが、それは結果論。過去の記録がないような場所を、探検家気取りでわざわざ出かけているのだから、この程度の間違いは最初から織り込み済みである。
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 トローキの滝は、海に直接注ぎこむ珍しい滝として有名だが、落差は6m。近くで見てもそんなにスケールは感じない。登攀ルートは、やはり、右岸のルンゼ状地形が最も容易そう。いざ取り付いてみると(2枚目)、木の根っ子なんかも掴めて、Ⅱ級上~Ⅲ級下の難易度。先日行った湯川下部の滝と同じくらいのレベルだが、こちらは高度感が少ない分、ザイルなしでもそんなにビビらずに登り切れた。
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 左は直上から滝を見下ろした図。右は泳いできた海を振り返って。
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 この先は、例によって、屋久島巨岩ゴーロ帯である。毎週こんな所を歩いていて、我ながら良く飽きないものだと思う。10時、県道にかかる赤い橋を通過。
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 2つ目の橋を通過してしばらく行くと、2枚目は誰かのいたずら?きっとどこかから沢に降りられる道があるのだろう。
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 いよいよゴルジュという段になって、その手前の巨岩達が越えにくい。無理せず右岸を巻き始めたが、こっちも結構手こずった。
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 で、ゴルジュ入口にかかる滝。途中まで登ってみたが、確保なしでは危険と判断し、引き返し。これも右岸を巻く。
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 少し行くと、龍神の滝を展望する農道の橋だった。
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 11:05、龍神の滝着。橋から眺めるだけでもなかなか見応えのある滝だから、滝壺で見たらどれだけのド迫力だろうと実はかなりビビっていた。が、今日は水量が少ないせいか、期待していたほどではなかった。橋の上から滝を見に来た観光客に見つけてもらいたくて、ここで、飯休憩。わざとゆっくり食べるが、今日に限って一人も観光客は現れず。つまんないの。
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 左岸(1枚目)の藪の中を巻き始める。巻きの途中から(2枚目)。
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 15分ほどで、巻き終わり。龍神の滝のすぐ上にも1枚目のような登れない滝があり、その上部斜面を微妙なトラバースをしながら、ゴルジュの中に復帰しようとした。が、その先も2枚目の如く、一人でアタックするにはちょっと危険すぎる地形。やむなく引き返して、左岸の藪の中に戻り、巻きを続ける。川のすぐ脇は切り立った地形で、半ば腐ったような木を掴みながらのかなりヤバい巻きだったが、思い切って上に上がって尾根状地形に出たら、疎林帯で非常に歩きやすかった。その代わり、ゴルジュ内部はほとんど見えず。
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 40分間巻いたところで、ゴルジュ内部に復帰。行く手には千尋の滝の大スラブ(1枚目)が、振り返ると、太平洋(2枚目)が。
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 そして、沢の屈曲部、千尋の滝に通じる遊歩道(現在通行止め)の橋が見えてきた。この写真下に写っている滝が、小さいくせにどうにも越えられない。脇を巻くことも不能。少し戻ってまたまた左岸を大きく巻くことに。
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 13:15、巻き終わったところが橋のたもとの遊歩道。そこから遊歩道を辿って、千尋の滝見物に。
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 途中、右岸の大スラブには圧倒される。こんな所を登ってみたいとは、僕は全く思わない。山好きと一口にいっても、人それぞれである。間近で見る千尋の滝は、やはり、屋久島の滝の中でも有数の迫力であった。
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 13:40、遊歩道を引き返して、千尋の滝展望所へ。突然藪の中から現れ出たら、団体観光客に熊に間違われた。
 2枚目、次回鯛之川上部、千尋の滝攻略ルートは、もうここしかないでしょう。


 鯛之川下部は、難易度3級上。沢の中の巨岩越えよりも、ゴルジュ帯の巻きのルートファインディングが難しい。取り付く場所は、誰が見てもここしかないだろうな、と言う感じなのだが、どこまで標高を上げて、どの辺で沢に復帰するか、現地での勘が大事になってくる。当たり前のことだが、下手にゴルジュ内部に近付き過ぎない方が無難。
 トローキの滝を越えるのは、いつもの滝登りとはまた少し趣向が違って面白かったが、それより先はゴルジュの巻きがメインで、全く僕の趣味に合わなかった。但し、強力なメンバーがボルトを含めた登攀具をしっかり持っていけば、ゴルジュ内部を完全解明できそうな気はする。後続の人たちに期待。

Comment

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素晴らしい勢いですね。このペースじゃアッという間に全沢を遡行しつくす感じですね。

次はどこの沢でしょうか?楽しみにしています。
インヤン | URL | 2012/09/08/Sat 22:31 [EDIT]
いつもいつも、コメントありがとうございます。最近、沢の記事はあまりに細かすぎて、インヤンさんしか読んでないんじゃないか、と思いながら書いてますよ。

来週は民家の学校の行事で長野に行くので、沢はお休みです。

再来週は、鯛之川の続きか瀬切川の予定です。インヤンさんにとっては、どちらもデジャヴでしょう。お楽しみに。
屋久島遡行人 | URL | 2012/09/08/Sat 22:36 [EDIT]
この辺りの遡行記録はとても貴重なので,閲覧している人は必ずいると思いますよ。鯛之川で言えば,龍神の滝上のゴルジュを垣間見た人間は全人類70億の中でも10人もいないんじゃないですか?本当に垂涎ものです。

しかし,私が数年かけて遡行した沢を次々と遡行されるのは・・・羨ましい限りです!あ~屋久島行きたい,いや必ず行きます!
インヤン | URL | 2012/09/09/Sun 09:55 [EDIT]
あはは、あのゴルジュを見たいという人間がそもそも10人もいなかったりして。
でも、あのゴルジュは、ギリギリのムーブの末に、本当にちらっと垣間見られただけという感じでした。(あの写真は結構貴重かも。)アクアステルスの靴で、登攀具とザイルパートナーがいれば、もう少し行けたと思います。

全沢遡行をやり遂げたら、次はちゃんとキャニオニングの勉強をして、鯛之川、北沢右又、ケヅメなど、ほとんど世に知られざるゴルジュの中を下っていくのも楽しそうですよね。いくつ命があっても足りないかな・・・。
屋久島遡行人 | URL | 2012/09/09/Sun 14:13 [EDIT]
書き込みは久しぶりですが・・・
沢のレポいつも楽しみに見ていますよ~!

5月の連休に憧れのビャクシン~石塚小屋沢~淀川出会い~淀川を小屋まで沢中泊で遡行しました。

鯛の川や黒味は私には無理でしょうが・・・
遡行人さんのレポは楽しみに見ていますので、これからも頑張ってください。
ワタスゲ | URL | 2012/09/11/Tue 16:51 [EDIT]
こんにちは。
ビャクシン、石塚小屋沢、淀川。
これは、僕が考える、「屋久島もっとも美味しい所」取りのコースじゃないですか!しかも沢中泊。羨ましい。って地元の人間が言う台詞じゃないですね(笑)
黒味や鯛之川も、ショルダー出来るように複数で行けば、そんなに大変でないと思いますよ。是非行ってみて下さい。
屋久島遡行人 | URL | 2012/09/11/Tue 17:12 [EDIT]
と、トローキの滝がぁ~。。。
こんにちは。折をみて拝見しております。
久しぶりに「ああっ、やられた~」といった種類の(私が感じる)好記録でしたので、コメントしました。
個人的にですが、日本に散らばる数多の滝の中で最も対峙してみたいと考えていた滝(千尋の滝よりも)のひとつが、今回の「トローキの滝」でした。
海へと直截に流下する稀有な形態の滝で、知床や御蔵島なんぞによくあるカーテン状の滝とは違い、その潔さというか分かり易さに好感を覚えるのです。
屋久島で初めて眺めた時、随分とシビレタ記憶があります。この滝に海から挑んだその姿勢に共感するところがあるし、間近な写真も掲載されて読んで嬉しい思いがしました。
 瀬切川は内容充実の素晴らしい谷の一本です。大滝以外はほとんど中を通過できるはずですので、また好記録を期待しています。
今後は薪ストーブネタが出てくるのを楽しみにしています。
まっちゃん@岐阜 | URL | 2012/09/22/Sat 13:00 [EDIT]
松ちゃん、お久しぶり。
屋久島移住前に委託された、ケヅメ内部の突破は、できずにすみませんでした。残念ながらあそこは、僕の力では、どんなに練習しても無理だと思いました。O原さん情報では、過去に大阪わらじの会が、下降に成功したそうですが。

トローキの滝は、遠くから見るにとどめておくべき滝でした。近くで見ちゃうと、泳いで行った海の大きさと比べて、落差6mというのが、いかにも小さかったです。形は確かに格好良かったですが。
それから、実はインヤンさんも過去に登られていて、僕が初登ではないのですよ。

瀬切は来月あたり狙ってましたが、直登にこだわるとすると、もう水温的に厳しいですね。ウエットスーツを着込んで行くか、来夏に回すか、再検討します。
屋久島遡行人 | URL | 2012/09/22/Sat 18:42 [EDIT]
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| | 2014/10/24/Fri 12:41 [EDIT]

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