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ビワンクボ・屋久島沢登り記録
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 9月7日から8日にかけて、一人で、宮之浦川支流のビワンクボを登り、カネオリ谷を下ってきた。
 今日は、初日のビワンクボの記録。
 9月7日。天気、曇り時々晴れ。
 7時、宮之浦川左岸の道路上、ビワンクボ合流部近くに車をデポして出発。
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 7時、宮之浦川を渡渉して、ビワンクボ(写真左側)に入る。
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 こんな淵は泳いで渡る。まだまだ気温は夏だ。爽快。
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 昨年秋の絶好調時は、自分の進むべきラインが沢の中に見えてきた。今年も早くその感覚を取り戻したい。そう気が焦るばかりで、序盤で2回も派手に転倒。4ヶ月休んでいたため、まだまだ体が沢モードになっていない。
 大岩、淵、小滝、といつもながらの光景。白谷川に似た渓相だが、5mを越す滝はまずない。でも、実は左写真の場所で結構やばいトラブルがあった。ここを突破するのに、真ん中の滝の右側の小さい方を行くことにした。が、予想以上に滑り、あえなく下にドボン。滝の下の水深は胸までだったが、上に這い上がろうにも手がかり足がかりがない上に、滝の水圧でどうにもならない。これはちょっとヤバイことになったと5秒間あせったが、横に抜け道を発見。人が1.5人通り抜けられるくらいの岩の隙間から、写真右手のブッシュの所に抜け出られた。九死に一生を得た。幸運に感謝。沢登りの危険さ、自分の無鉄砲さを又もや実感。ここは結局巻いて突破。
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 10:50、標高500mでこの沢唯一の大滝(30m)が出現。太田さんの記録では左岸を巻いていたが、傾斜の緩い右岸を選択。さほど困難ではなかった。右は落ち口から。
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 その後も渓相にあまり大きな変化はない。
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 標高615mの二股(3:1)を過ぎてしばらくいくと、12:40、標高635mに堰堤。
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 12:55、標高668mの二股(2:3)着。高塚山方面を目指して、水量の多い右股(写真)に入る。
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 水量は大分少なくなり、徐々に傾斜が出てきた。
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 14:15、標高840mで左岸に50mの大滝がかかる(左)。15:15、標高980mでやはり左岸から30mの大滝(右)。
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 やがて、沢は、すさまじい量の倒木に覆われる。この辺は、恐らく昭和40年代にチェーンソーで切りまくった跡ではないだろうか。どうやって進むものか、と悩みかけたが、すぐに、
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 左岸にこんなものを見つけた。これこそ、縄文杉への最短ルートとして一部の人だけが知る、林道17号支線からの秘密ルートではないだろうか。なんと、倒木の上まではしごを作っている。有難く使わせていただく。でも、できればこの倒木、ちゃんと片付けてほしい。
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 16時、標高1070mで左岸からまたもや、大滝。
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 折角沢登りに来ているのだからと、途中からは木道を無視して、なるべく水の流れる沢筋を忠実にたどるようにしたのだが・・・。行く手をさえぎり続ける倒木は、滑るし、腐っていると踏み貫くしで、非常に厄介。おまけに、ご覧の通り、木道用の資材が散乱したり、ますます見苦しい。この辺りは、原始の自然はまるで残されていない。林野庁が縄文杉~龍神杉ルートを一般公開したがらない理由がなぜなのか、よくわかる。世界自然遺産を期待してきた観光客にはちょっと見せられない景色である。
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 最後は夏道を3分歩いて、17:20、標高1305mのコルに到着。ここは整地された広場になっており、その先はピンクテープのしっかりした道がある。フー、ここまで来れば、もう半分下界だ。一安心。
 大きな屋久杉が出迎えてくれた。これが、太古杉かしらん?
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 しばし休憩の後、今夜の予定テン場、高塚小屋に向かう。小屋には、一昨日沢を同行したSさんも仕事で泊まっているはずだ。酒を酌み交わすのが楽しみ。
 途中でヒメシャラの群落があった。しかし、この道、30分以上歩いたが、ちっとも小屋にも縄文杉にも着かない。ふとコンパスを見ると真東に向かっている。あれ?もしかして縄文杉ルートに合流したのに気付かず、そのまま夫婦杉の方に下っていっているのか?と思い直し、引き返す。引き返すと、しっかり元の広場に戻ってしまった。狐につままれた気分。沢は予定通り詰めたはずなのに、夏道で迷ってしまうとは、なんとも情けない。
 携帯の電波が通じたので、ガイドのYさん、Kさんに電話してみる。どうやら小屋まであと少しのところで引き返してしまったようだ。自分のルートが間違っていたわけではないようで、一安心。Yさん、Kさんには本当に感謝。

 今回の失敗の原因は、夏道に関する下調べが不十分で、正確なルートを地図上に書き写していなかったことに尽きる。沢を越えれば後は何とでもなると思って、なめていたので、夏道が小屋に出るのか縄文杉に出るのかもわかっていなかった。そして、日没までの時間が迫っていたので精神的に焦っていた事も大きいと思う。せめてもう30分早く出発すべきであった。

 しかし、既に時刻は19時。辺りは真っ暗になり始めたので、今日の行動はあきらめ、広場にテントを張ることとする。いつものようにカレーライスを作ってみたが、12時間行動の疲れで、ほとんど食べられなかった。寝る前にテントを出ると、すぐそばに数個の明かりが見えるではないか。「あれ、高塚小屋に泊まってる人のヘッドランプかな?こんな近くだったんだ!」と思うと、急に人恋しくなってきた。今から歩いて行こうかななどと思ったが、コンパスで調べると、なんと10km以上離れた宮之浦の街の灯であった。人間、パニック気味になると距離感もめちゃくちゃになるなあと、痛感。
 21時過ぎ、心身ともに疲れ果てて寝付く。


 ビワンクボの難易度だが、太田五雄さんは初級としている。が、標高差1300mを沢で稼ぐのは、(特に1日でやろうとしたら)相当体力がないと厳しい。確かに技術的難易度は2級と思ったが、今回の僕のバテ具合を考えると、総合的には限りなく3級に近い2級上としたい。あえて核心を挙げるなら、大滝の巻きだろうが、これは大して難しくない。その他に、空身・ザック吊り上げでないと超えられない大岩が2箇所あった。素直な花崗岩が多いので、フェルトよりもアクアステルスが圧倒的に有利だったと思う。ザイル・登攀具は特に不要。
 下半分の渓相は隣の白谷川に似ているが、見せ場となる滝はほとんどなく、白谷川と比べるとやや単調。上部は、既に書いたとおり、倒木で見るも無残。長くて大変な割りには、大滝以外は感動する所もなく、正直もう1回行きたいとは思わなかった。
 なお、この日は、高度計付きの腕時計を持って行かなかったため、滝の高度などは、地図読みからの推定値です。あしからずご了承下さい。
 

Comment

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いってますね~,ビワンクボ・カネオリ。遡行人さんならではの記録だと思います。足はすっかり大丈夫なようで安心しました。

30m大滝は素晴らしいですね。これを見て巻く価値は大いにありますよね。こういう記録を見ると,早く島に行きたいと,気持ちが高揚してきます。

残りの期間で,お互い,新たな沢を頑張りましょう。
次の記録を楽しみにしています!
インヤン | URL | 2013/09/15/Sun 12:53 [EDIT]
ここの見所は大滝だけでした。
あとは、皆伐の痕が痛々しい・・・。

インヤンさんの記録には、日々刺激されています。
お互い、アグレッシブに、でも怪我の無いよう、気をつけて行きましょう。
屋久島遡行人 | URL | 2013/09/15/Sun 20:23 [EDIT]

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