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『最後の冒険家』・読書日記
 今から17年前、「風船おじさん」という一世を風靡した人がいた。ビニール風船で太平洋横断にチャレンジという信じられないことをしでかし、あっさりそのまま行方不明になった。当時世間の人は彼をぼろくそに言っていた。しかし、僕は、退屈な日常から異界に向けて旅立っていった彼に対し、どこかでシンパシーを感じていた。(ただ、今回この記事を書くにあたり、Wikipediaで調べると、どうも彼はそれ以前から相当いい加減な人だったようで、少し興ざめがした。)
 この本は、「風船おじさん」ではないが、熱気球による太平洋横断に挑戦したまま行方不明になっている日本の冒険家・神田道夫を描いたノンフィクションである。
 書いたのは、神田に誘われて一緒に1回目の太平洋横断に挑戦(失敗)した石川直樹。石川自身、七大陸最高峰史上最年少全座登頂(この記録が一体どれほど価値があるのかさっぱりわからないが)の記録も持つ冒険家であるが、彼の文章が意外にもすごく良い。
 僕も沢登りやダイビングなど、普通の人の知らない世界をいくつか垣間見てきたつもりではいたが、熱気球飛行は、こんな世界もあったのかと、とにかくびっくりすることの連続である。
 彼のように日本アルプスやヒマラヤを、ゴンドラに乗って上から眺めたらどんなに絶景だろう。飛行機の窓越しではなく生の目で、気流の鳴る音も感じながら・・・。想像するだけでワクワクしてしまう。その一方で、太平洋横断に失敗して、真っ暗な荒れ狂う大海原に不時着した時の様子は、この世にこれ以上絶望的な状況はあるだろうか、という地獄絵図だ。
 この時のトラウマが大きな要因となって、石川は2回目の挑戦の同乗を断り、神田は単独で挑戦せざるをえなくなる。
 そして、昨年、この屋久島近くのトカラ列島悪石島に、ゴンドラが漂着・・・
 
 これ以上、詳しいことは書かない。とにかく、面白い。絶対に読んで損はない本である。

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