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テラヤマ谷・屋久島沢登り記録
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 4月5日、安房川支流のテラヤマ谷に行ってきた。同行はHさん。自分が未遡行の屋久島の沢に行くのは3年ぶり。

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 テラヤマ谷は写真の中島権現岳の対岸から始まる安房川の支流。地形図には名前は載っていないので、遡行対象に考えていなかったのだが、インヤンさんのブログで知り、興味を持った。
 朝の6時40分、荒川登山口発。トロッコ道を下り、中島権現岳手前から安房川本流右岸の林の中に入る。
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 林内で行き詰ると安房川本流の中を下っていくことになるが、ここは、巨岩揃いの屋久島の沢の中でも最も巨岩度が高いエリア。なかなか進まないが、それでも以前登った時よりは、下りの分楽だった。
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 8時10分、テラヤマ谷出合着(左写真)。下部は、安房川の続きのような巨岩帯。傾斜はきついが、川幅がないので、本流のようにルートを求めて右往左往する苦労はない。
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 中級者以上であれば、ロープやお助け紐など出すことなく、全身を使って楽しく登っていける。日が射さない沢なのか、安房川本流に比べて、岩がぬめって、滑りやすい。なるべく中を行くが、右写真まで傾斜がきつくなると、さすがに巻きになる。
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 合間に平流も入る。この辺りは、岩にとろろ昆布みたいなのが着いていて、とにかくめちゃくちゃ滑る。今回は用心して秀岳荘のフェルト足袋で来ていたのに、2回も派手に転倒してしまった。
 途中に倒れているこの屋久杉。ヘリコプターで運んで、家の庭に置きたい。
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 9時35分、標高615mの三俣。右手に突然現れた35m大滝。
 下読みの段階では左俣か中俣、どちらか水流の多い方に行こうと思っていたのだが。実際に現場に行ってみると水量は、左1:中0:右9で、なんと右俣が圧倒的に本流であった。後で地形図を見返すと集水域の広さから行って右俣が本流だろうことは当然なのだが、上流部の走行とつなげるとあまりに屈曲が凄いので、まさかこちらとは思わなかった。
 さらに、支流とは思えないこの滝のサイズ。ミニ大川の滝と言った風情。屋久島にしては極めて珍しく、この2週間雨が降らない日が続いていてこれだから、普段の屋久島の天気だったら、どれだけ迫力がある滝なのだろう。
 そんな訳で、二重の意味でびっくりだった。滝自体は、ヌルヌル過ぎて直登は無理。左岸巻きで、そんなに難しくない。
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 以後、しばらく小~中規模の滝が続く。左写真の滝はシャワークライムで中央突破。
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 最後の30m大滝をやはり左岸から巻くと、沢は一転平坦となる。
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 上部は、南東→北東→北西と大きな屈曲を繰り返しながら進んでいくのだが、この辺の風景がこの沢の白眉だと思う。
 淀川以上に、水の流れがない。風もそよともしない。なぜか鳥のさえずりすらない。無動、無音。まるで一幅の風景画の中に入り込んでしまったかのような不思議な世界。
 川の流れだけでなく、左右の両岸も平らで、開放的な森が広がっているこの景色は、屋久島の沢の中ではここでしか見たことがない気がする。
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 でも、これだけ開放的なのは、実は、近世~近代にかけて、大規模に杉を伐採した跡だからでもある。こんな大木の切株があちこちにある。これだけ平らな地形だと、さぞ作業もしやすかったであろう。
 そして、ここに滞在しながら木を切っていたであろう、昔の人の生活の痕跡も・・・。
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 平流部は、景色は良かったが、小石の河原歩きが延々2㎞近く続く。秀岳荘の薄底フェルト足袋を履いてきたため、江戸時代の拷問のように、足裏に小石が当たって痛い。涙目になりながら、12時35分、何とか源頭に達する。標高927mポコの西南西のコルである(左写真)。
 そこから20分ほど下って、女川上流部(右写真)に出会う。当初、女川を詰めて愛子岳山頂に寄る予定だったが、足裏が痛かったし、二人とも愛子岳は何回も行っているので、カットすることに。
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 標高984mのポコを目指して、コンパスを北にセットし、藪の中に突入。この藪が、南斜面なだけあって、左写真のごとくかなりの密度。幸い茨のような棘植物は少なく、また、シャクナゲみたいに横に枝を伸ばす木も少なかったので、何とかなったが・・・。
 1時間近く藪を漕いで、ようやく目指すポコに到着しても、あるべきはずの登山道がない。去年から使い始めたGPSを確認したが、現在地は間違っていない。ワンコインマップを取り出してみて、国土地理院の登山道表示が大分ずれていることに気づく。北に少し下っていくと、14時5分、登山道発見。椨川源頭の水場の所であった(右写真)。
 そこからは一目散に駆け下りて、16時、愛子岳登山口に帰着。

 今回は、Hさんの読図に大分助けられた。感謝。そして、GPSにも。最近、ますます自分の読図力が無くなってきている気がする・・・。そして、50代最初の沢登りだったが、やはり、スピードが落ちている感じがした。

 テラヤマ谷は難易度3級下。谷自体は2級上と思うが、行きも帰りもアプローチで苦労させられたので、その分加味したくなった。支流とは思えないスケールの大滝群、そして上部の静謐な空間。この変化が実に面白く、秀渓と言えると思う。しかし、岩の滑りやすさ、入渓・出渓の大変さは、残念ながらもう一度行きたいという気にさせてくれない。フェルト底でも滑るが、アクアステルスは尚更止めた方がいい。初級者連れの場合、大滝の巻き用にザイルがあってもいいが、登攀具は一切不要。

Comment

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今年も始動ですね♪
blogの更新お待ちしておりました!
ニッチな沢を攻めてらっしゃいますね(^_^;;
「今年も入島計画ヨロシク!」 とヤク中(屋久島中毒)患者からせかされてますが、さて、どの沢に入渓するか。。。
pooh | URL | 2018/04/11/Wed 21:54 [EDIT]
お久しぶりです。
もう忘れ去られていたと思っていたこのブログですが、ご訪問有難うございます。
今年はいくつか屋久島の沢の記録を残そうと思うので、よろしくです。
屋久島遡行人 | URL | 2018/04/11/Wed 22:23 [EDIT]

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