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小楊子川左俣その2・屋久島沢登り記録
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 前回の続きで最終日5月5日の記録。写真は落差70m小楊子大滝。
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 昨夜のテン場は前日にもまして快適であった。爆睡した。
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 7:15、爽やかな朝日に向かって出発。今日も晴れで気分も軽い。
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 まもなく、標高1400m、右岸が大崩れしているところに着。
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 この辺りは開放感のある地形でところどころ砂地もあり、探せば快適なテン場があるかもしれない。
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 昨日の午後に引き続いて、爽快な渓相。
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 お、ついに小楊子大滝か!何だか随分しょぼくなっちゃったな。
 と思ったが、これは1410mの右岸の枝沢の滝だった。
 本流はまだしばらく、たおやかな流れが続く。
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 8:15、標高1440mの二又着。本流の左俣にかかる魅惑的な釜を持つ滝が、小楊子最後のゴルジュの入り口だ。この妖艶な釜は、21年前に見た記憶も鮮明に残っている。
 この滝の直登は無理なので、右俣の支流から入って、中州をトラバース。30分で巻き終えて、ゴルジュ内の川床復帰(右写真)。
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 このゴルジュ、川幅は非常に狭く両岸がかなり切り立ってはいるのだが、水量が少ないのでそれほど圧迫感を感じない。内部にある3、4mの小滝をいくつか巻かないといけないのだが、全て左写真のような笹薮のバンド状地形を小巻きできる。ただし、初心者連れの場合、お助け紐が・・・って、初心者はこんな所にいるはずがないか。
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 この小滝をこんな風に越えるとすぐ、沢が左に屈曲した先に、
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 待望の小楊子大滝出現。21年前よりも水量が多い分、大滝の名にふさわしい迫力を感じる。9:20着。
 あんなに苦労して小楊子はもうコリゴリと思っていた21年前の自分に、君は屋久島に移住してもう一度ここに来るんだよと教えたら、どんなにびっくりするだろう。
 近づいてよく見ると、この滝は2段になっていて、50mロープを2本つなげば2回のアップザイレンで下れそうである。もちろん、確保支点としてボルト打ちが必要。いつか挑戦してみたい。
 ここでたっぷり飯休憩。
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 ここの巻きは屈曲地点の左岸から。前回、疲労困憊していてうまく巻けなかったというインヤンさんが、雪辱戦でトップをしてくれることに。
 100m近く標高を上げないといけないし、そこそこ藪も濃いので、コケシスラブの巻きと同じくらい大変。
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 途中で、永田岳方面や大滝の全貌が遠望できる。
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 最後は左写真の笹薮の斜面を降りて、沢に復帰。1時間半かかった。先輩にリードしてもらった前回は滝の落ち口にドンピシャで、そこに打ってあったボルトにびっくりした記憶がある。が、今回は数十m上流に出たようだ。下流方向を見返すと(右写真)まさにゴルジュの最終出口。この中を落ち口から登ってくるだけでも結構大変そうに見える。ボルトに再会できなかったのは残念だが、疲れた体には、少しでも楽が出来て嬉しくもある。インヤンさん、トップ有難うございました。
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 ここから先は、いよいよ「源頭の風景を求めて・・・」!
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 信じられないほど美しい。小楊子川左俣って、こんなに良かったっけ?
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 いつまでもこの景色の中を歩いていたい。そんな願いをかなえるかの如く、源頭の風景は延々続く。
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 前回来た時はまだ屋久島の沢に慣れていなかったり、真夏の暑さでヘロヘロだったりで、この景色を楽しむゆとりがなかったんだなあと思う。今回も疲れていないと言えば嘘になるが、ここまで来ればもうハイキング気分だ。
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 いつしか森林限界を超えて、笹が中心になってくる。上越の沢の源頭にも似た風景。
 屋久島の沢で源頭部が森林限界を越えるのは、奥岳直下に突き上げる沢のみ。私が行った中では、宮之浦川、安房川(北沢右俣、北沢左俣)、永田川(神様のクボ)、小楊子川(右俣、左俣)。この内、安房川北沢右俣と永田川神様のクボは最後に激烈な笹薮漕ぎが待っているが、それ以外はそんなに苦労なく、爽快なフィナーレを迎えられる。
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 数か所の分岐では水流の多い方を忠実に詰め上がっていく。
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 最後は胸の高さの笹藪漕ぎに、15分位苦しめられる。13:45、登山道着。焼野三叉路よりも数十m永田寄り、昨年、宮之浦川を突き上げた場所よりも数十m宮之浦寄りの場所であった。
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 登山道から源流部を振り返る。
 14:30、宮之浦岳ピークを踏み、19時ちょうど、淀川登山口に下山。登山口に着いた途端、激しい雨が降ってきた。迎えに来てくれた妻の車で下山。
 今回の山行はこれ以上早くても増水で行けなかったろうし、遅くても帰りに豪雨で悲惨な目にあっていただろう。ゴールデンウイークの10連休中ここしかないというタイミングで計画完遂できて、非常にラッキーだった。

 小楊子川左俣は難易度4級上。しかし、本流から上がってくる大変さを考えると5級としてもいいだろう。核心は倒木の滝のクライミングと、大滝の巻きのルートファインディング。フリークライミングが得意な人以外は、倒木の滝突破用にカムとアブミが必要。ザイルのほかに、荷揚げ用の短いロープもあるといい。今回高巻きでは、本流、左俣ともにルートファインディングが上手くいって一度もアップザイレンをしないですんだ。昨年行った宮之浦川と比べると、核心の難易度はクライミング、巻きともにやや下がるが、全体の疲労度は2~3割増しという感じ。これは、宮之浦川よりも下流部の遡行距離が長いことと、今回、コケシスラブを中と巻きとで2回も越えてしまったためだろう。中俣を分けてから先は、ナメを中心としたかなりの美渓が延々と続く。上部ゴルジュ~大滝を挟んでその前後で丸一日は楽しめる距離の長さは間違いなく屋久島最長。お勧め、全国の沢屋は一度は行くべし。

おまけ
 21年前、遡行後に作った沢の概念図。結構役に立った。
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Comment

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美しい~,写真で見ても実に美しいですね。

あの源頭域は東北や上越の名渓に引けを取らない渓相でしたね。今回,上部ゴルジュ,小楊子大滝,そこの巻きを納得のいく形で実行できありがとうございました。お蔭様で15年来の宿題がようやく片付きました。
インヤン | URL | 2019/06/08/Sat 21:49 [EDIT]
 私も、デジカメでたくさん写真を撮り、ブログで公開するという宿題を片付けられて良かったです。思い出以上に綺麗な沢でした。
 お誘いいただきありがとうございました。
屋久島遡行人 | URL | 2019/06/09/Sun 00:11 [EDIT]

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