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『俺は沢ヤだ!』・読書日記
カムと本

 間違いなく、現在の日本で一、二を争うだろう、つまりは世界トップクラスの沢登り人、成瀬陽一さんの初めての本。
 以前海外遡行同人の総会などで2回、成瀬さんの台湾の沢の遡行スライドを拝見して、そのスケール、難易度に心底圧倒されたことがある。沢登りというのは日本で始まった登山スタイルだから、日本の沢が一番、とついつい思いがちだが、それは全くの井の中の蛙であることを思い知らされた。
 この本では、彼の沢への熱い思い、そしてこれまで遡行してきた目茶目茶凄い沢の記録がこれでもか、これでもか、と続く。記録中随所に、僕の沢友達でもあるM君(一流大学卒業後就職せず、夜中道路工事の交通整理バイトをしながら、台湾の沢の遡行に向かい続けていた。僕なんか足元にも及ばないタワケ者だったが、紙漉き職人を経て現在木こり。この本の表紙写真も彼撮影のもの。)が同行者として登場してくるので、彼らの遡行ぶりにますますリアルな息遣いを感じてしまう。
 それにしても、成瀬さん、志水哲也さん、服部文祥さん、と沢ヤの書いた本を読むにつけ思うことがある。登山家というのは大体偏屈な人間が多いものだが、その中でも沢登り愛好家に図抜けて、現代社会と不適応な人々が揃っているんじゃないか。沢の魅力に取り憑かれるような人種は、ルーチンワークの仕事なんかやってられないというのが本当の所だろう。

 彼は「沢ヤの本懐は未知の谷の解明にあり!立ちはだかる未踏の大滝の向こう側にあり!」と叫ぶ。確かにどんなに困難な沢でも、過去の遡行図を参考にしてそれをなぞって進むだけでは、本当の冒険とは言えないと思う。
 でも、今の僕には(昔の僕にも)、前人未踏の台湾の谷を10日分の食糧を担いで挑戦していくような気力も体力も(信州弁で言えばズクが)ない。せいぜい、遡行図も残ってないような屋久島の小さな谷をチョコチョコ登って、自己満足の記録をブログに残すだけだ。
 何より、自分の家が出来上がってそこで暮らす前には、絶対死にたくないしね。(僕は自宅の畳に敷いた布団の上で死ぬつもりだから。)


 それでも、一言言わせて欲しい。

 「俺も沢ヤだ!(屋久島遡行同人の)


Comment

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いやいや、スイッチ入ったときの貴方は

 すざまじいやる気ですよ。

藪や林道ではテンションが下がり、驚きますが。
吉原哲士 | URL | 2009/06/05/Fri 03:54 [EDIT]
アハハ・・・
いつも、藪こぎ隊長を任せてしまい、すみません(笑)
屋久島遡行人 | URL | 2009/06/05/Fri 09:13 [EDIT]
大川之滝左ルート、リードされたそうで。
次は中央の志水ルートですね。
mossforester3 | URL | 2009/06/05/Fri 11:45 [EDIT]
コメントありがとうございます。
記録に書いた通り、かなり恐い思いをしました。
それでも中央ルートも、是非行ってみたいです。
但し、mossforester3さんがリードして下さるのでしたら・・・
よろしくです。
屋久島遡行人 | URL | 2009/06/05/Fri 14:52 [EDIT]

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