スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
安房川下部・屋久島沢登り記録
 2ヶ月ほど前にほんのちょっとだけ知り合いになった方が、14日、鯛之川で川遊び中に流されて、亡くなられた。エネルギーが満ち溢れていた、そんな彼女のご冥福を祈り、黙祷を捧げる。
 川は恐い。自然は時として人間に牙を剥いてくる。そんなことを久しぶりに思い起こさせた。

安川下流
 さて、8月16日、予定通り、安房川下流部に行ってきた。昨夏の続きで、明星岳沢出合から、千尋の滝手前までである。メンバーはいつものH店長、同僚S先生、プーのGさん、最近カヤック・沢登りガイドになったFさん。GさんとFさんは初級者。
 6:30小瀬田集合。下山予定地の安房の健康の森公園駐車場に車をデポし、入山地点の明星岳林道に入る。すぐにゲートが出てくる。このゲートの中に車を入れられるはずだったのだが、今回はどうしてもゲートを越えられない。やむなくそこに車をデポして30分林道を歩く。
 鍋山橋より500m位手前の屈曲のあたりにピンクテープがある。8時過ぎ、ここから林道を外れ、杉の植林の斜面を西に向けて下り始める。かなりの急傾斜だが、ザイルを出すほどではない。すぐに沢形になり、そこを素直に降りていくと、明星岳沢に当たる。そこから沢を10分も下ると、1年ぶりの安房川本流である。
 残念ながら、今日は空が曇っていて、水面に昨年ほどのエメラルドグリーンの輝きはない。それでも本流に着いた途端気分が高揚してきたのは、やはり屋久島随一の巨大なスケールのためだろう。

 9時、遡行開始。最下部と比べると水量は少なく、泳ぎもそれほど長くはない。水はぬるめで気持ち良い。時々巨岩の乗っ越し、飛び越しに右往左往させられるのは相変わらず。
すべり台の滝
 途中、15mほどの滑り台滝が出てきて、動画を撮ったりしながら、皆2~3回滑りを楽しむ。
核心の2条の滝核心の左岸トラバース
 中間地点あたりで、8m2条のつるつる斜滝が出てきた。真ん中に斜めにリスが走っており、フリークライマーなら挑戦するのかも知れないが、僕らにはちょっと無理そう。右岸を少し大きめにブッシュ帯を巻くのが定石と思われたが、左岸の岩壁伝いなら何とか行けそうにも見える。Hさんに確保をお願いして、空身になった僕がリードしてみる。高さ6mほどの所を、斜度50~60度くらいの花崗岩の斜上トラバースが7~8m続く。スタート地点にハーケン一つ、途中のリスにキャメロットを3個決めてビレイを取る。地下足袋のフリクションとわずかなホールドに頼った、かなり微妙なムーブ。Ⅳ+級。アドレナリン全開モードで無事突破。終了地点は滝の落ち口のすぐ脇。後続も大きな問題なく、上がる。
途中の景色ポットホール群
 その先も、巨大ポットフォールの集まった場所など、見所が続く。

 予定コースの6割位の三日月状の屈曲に着いたのが13時過ぎ。本流に入渓してからでも4時間以上経っている。小柄な女性のS先生を誘った時点で、コースタイム(去年のHさん、Oさんは3時間)の2倍までは覚悟していたが、2倍以上かかっている。これでは、帰りのトロッコ道上で日没を迎えかねない。焦りを感じて、S先生を叱咤する。Hさん、Fさんは遅いペースに業を煮やしたのか、僕らをおいてどんどん先に行ってしまった。Gさんは、ホームページ更新のための写真撮影に余念がない。
 その後も巨岩帯でお助け紐を求めるS先生の笛の音にリーダーの僕は何度も呼び戻されて、結局千尋の滝に着いたのは15時。正直、フォローするのがいい加減嫌になりかけた頃だった。ちなみに先行の二人は14時に着いていたらしい。ということは、やはりS先生はどんなに頑張っても、普通の2倍以上時間がかかると言うことである。今回は時間的にギリギリセーフだったが・・・、あちゃー。
 一方Fさん、本格的な沢は今回初めてだが、驚異的な身のこなしだった。猿のような敏捷性、鹿のようなバネの力で、僕でも気合を入れてから飛び越えるような所を、何の迷いも無くトップでヒョイヒョイと越えて行くことが何回もあった。この逸材が今後沢の経験を積んでいけば、間違いなく物凄い沢屋になると直感させられた。みっちり仕込んで、1~2年後には宮之浦川を僕が連れて行ってもらおうかしらん・・・

千尋の滝やっと到着千尋の滝最下部を横から
 さて、初めて見る千尋の滝。今日は水量が無くて、想像していたほどの迫力がないのが残念だった。しかし、間近でルート探索をして、これはやはり直登は無理だろうという納得が得られたのは収穫だった。
 次回の安房川遡行は滝の右岸の大高巻きから始めて、小杉谷までということになるだろう。

 帰りは、発電所裏の階段をトロッコ道に向けて登る。踏み幅20cm、蹴上げ高30cm、一部ブッシュの中というとんでもない階段が延々601段。これには、ほとほと参った。後ろを振り返ると千尋の滝の全貌が良く見えて、眺めは最高なのだが・・・。階段を昇りきった所からは、さらにトロッコ道が10km弱。途中高度感のある橋を沢山渡る。苦行のように無言で2時間強歩いて、駐車場着が18:15だった。沢ではほとんど疲れを感じなかったが、下山行動で全員がバテバテになった。

 安房川下部は、最下部に比べると正直スケールが1段見劣りがする。それでも6年前に移住し、島内の見所はあちこち行きつくしているGさんをして、「屋久島で一番感動した」と言わしめるだけのものはある。沢の難易度は、問題の滝を高巻きさえすれば3級下だろう。ザイルも念のためのサブザイル程度で大丈夫だと思う。当然ライフジャケットは各自必携。
 問題の滝を越えるには、太いザイル20m、バイル、ハーケン、キャメロットが必要。

 (参考)Gさん作成の、関連ページ

Comment

管理人にのみ表示する


Track Back
TB*URL

Copyright © 源頭の風景を求めて・・・. all rights reserved.
Design by Pixel映画山脈

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。